え、その状況って楽しくないですか?
ボクはこの一言にハートをぶん殴られた。
今まで、自分は何をしていたんだろう?
人生をムダ使いしていたんじゃないか。
目の前にいるボクより二回りは若い男性に、今生き方を教わりつつあった。
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「忙しかったですか?」「はい」

そこは行きつけの整骨院。
ボクは常に肩が凝っている。
この整骨院に通うことになって随分になる。
ここの先生はボクより二回りくらいは若いだろうか?
整体の腕はもちろんいい。
栄養や生活の知識も豊富で話していて飽きない。
ここに来ることは今のボクにとって楽しみの一つだ。
施術を受けながらいつものように話していた。
「忙しかったですか?」
そう聞かれて何の気なしに
「はい」
と、答えた。
今思えば余程疲れた顔をしていたのかもしれない。
そして、気がつけばグチを先生に吐き出していた。
仕事が休めないこと。
そんな中、親戚の結婚式があり二泊三日で遠方に行かねばならなかったこと。
だいたい、ボクは儀式全般が苦手だ。
すごく気を張ってしまう。
終わればどっと疲れがやってくる。
そして、その疲れが取れないまま残業続きだった。
そんなことを話していた。
先生が言った。
「え?でも、普段なかなか行けない場所に行って結婚式に出て。その状況って楽しくないですか?」
ナヌ?楽しいとな?
ボクは一瞬だけ絶句した。
まさかそんなことを言われるとは思わなかったから。
楽しむ工夫

「え、その状況って楽しくないですか?」
この一言の後、先生の話は続いた。
「だって、結婚式だっておいしいもの食べれて楽しいですし。それにせっかく遠くに行ったならそこのおいしい物とか食べたり。あと、普段会ってない人と遊んだりして・・・。」
施術をされながら話を聞いていた。
聞きながら、ボクは最初の一言が頭から離れない。
「え、その状況って楽しくないですか?」
この言葉はボクの脳内で次のように変換されていた。
「オマエ、楽しむ工夫もしないでナニ文句ばっかり言ってるわけ?」
休みを取る。
結婚式に出席するための礼服やご祝儀の準備。
遠方に行く準備と行程。
式での緊張感。
疲れて帰って来て、休む間もなく残業の日々。
思い返せばつらいことばかりに思えた。
でも、それってただつらいだけだったのだろうか?
ボクは楽しむ工夫を何かしていただろうか?
遠方へ行く飛行機や電車の中でへとへとになっているだけだったけど。
景色は見た?何かおいしいもの食べた?どんな人がいた?
全く思い浮かばない。
どうしても疲れているなら、途中で休憩した?
していない。
疲れる。面倒くさい。つらい。
そんな言葉でこの何日間かを埋め尽くしていたのは誰でもない、自分。
いったいボクは何をしていたのだろうか?
自分で自分の人生をつまらなくして。
人生の無駄使いじゃないか!
二回りも若い先生にボクは楽しむ工夫について教わったのかもしれない。
次の休みはどうしよう?
整骨院に行き、施術を受けながら先生との会話を楽しんだ。
気分が随分と楽になった。
その何日か後。
友達と雑談していた。
話題は次の休みの日について。
お互いどんな風に過ごすか話していた。
ボクは次の休みについてまたグチをこぼしていた。
休みの予定は妻のイベント参加につきそう。
役目は運転手だ。
200km離れた地方都市まで運転していき、イベントが終わるまで会場付近で待機することになる。
イベントが終わるまで6時間、ボクは時間をつぶさなければならない。
今から憂鬱だ。
そんなことを友達に話した。
友達はボクの話を聞きながらスマホで何やら調べている。
そして、
「ここなんかおいしそうだな。」
と言っておもむろにマイナーっぽい定食屋の画像を見せてきた。
イベント会場からそう遠くない田舎町の店だ。
さらに友達は安い駐車場、観光名所、パン屋さん、カフェなど見つけていく。
「なんかいろいろありそうだぞ」
友達はボクにいろいろ勧めてきた。
友達の検索能力というよりもその場を楽しむ工夫に感心させられた。
今、友達から聞いたばかりの
「なんかいろいろありそうだぞ」
と、整骨院の先生が言った
「え、その状況って楽しくないですか?」
という二つのセリフが共鳴して一つになった。
「オマエ、楽しむ工夫もしないでナニ文句ばっかり言ってるわけ?」
先生に教えられるだけでは済まず、友達からまた教えられた。
楽しむ工夫をしなければ人生は何をやったってつまらない
その事に気がついた。
ボクはいつの間にか前のめりになって友達と話していた。
次の休み、妻がイベントに参加している間にどんな冒険をしよう?
まず、駐車場に車を停めてその辺を歩く。
水辺の公園でゆっくり。

お昼はマイナーっぽい定食屋さんで。
妻を迎えに行く前にパン屋さんのイートインでお茶しよう。
先生からヒントを得て。
友達の力を借りて。
ボクも楽しむ工夫をし始めた。
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