岸辺露伴は倒れないの感想です
荒木飛呂彦のマンガ、ジョジョの奇妙な冒険の1キャラクターである「岸辺露伴」先生の冒険をつづった小説シリーズの一つ、「岸辺露伴は倒れない」の読書感想です。
最近、読書していないな。
息子に何かいい本は無いか聞きました。
渡されたのがコレ
広告です。
「岸辺露伴は倒れない」でした。
今回は
小説「岸辺露伴は倒れない」の感想文です。
軽妙で人間臭い怪異を露伴先生と一緒に楽しんでみてください。
というお話です。
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岸辺露伴は倒れない 怪異とともに時間を忘れる
岸辺露伴はマンガ家であり、スタンド使いでもあります。
スタンド使いって何?
と、言う人のために簡単に説明します。
マンガ「ジョジョの奇妙な冒険」の主要キャラたちが使う特殊能力をスタンドといいます。
露伴先生も特殊能力を持っています。
ですが、怪異と対峙するにはそれだけではダメ。
頭と体力、自分の持てる力を総動員しないとピンチを切り抜けられません。
露伴先生が立ちはだかる怪異をどのように切り抜けるのか?
読んでいるうちに夢中になり原作者の荒木飛呂彦ワールドへ引き込まれます。
私はソロキャンプしながら読んでいました。
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昼食を食べてから読み始め、気がつけば夕焼け空でした。
楽しい時間を過ごしました。
私からみた露伴先生
岸辺露伴という人を簡単に説明すればこんな人です。
荒木飛呂彦の漫画『ジョジョの奇妙な冒険第四部 ダイヤモンドは砕けない』に登場する架空の漫画家。同漫画のスピンオフ作品『岸辺露伴は動かない』の主人公。血液型はB型。
ウィキペディアより引用
私から見た作中の岸辺露伴は
- 好奇心旺盛で知識の裏付けによる多彩な美意識の持ち主
- 人に面と向かってハッキリものをいうけど、決して冷たくはしない
- 自分の作品に対する愛と誇りが高い 作家とはこうあるべき
特に作家としての姿勢はぜひ見習いたいと思いました。
岸辺露伴の事件との向き合い方
露伴先生は特殊能力であるスタンド「ヘブンズドア」を持っています。
これは相手を本に変えて記憶を読んだりする能力です。
なんなら本に一筆書き加えて自分の思い通りに動かすことも可能です。
それでも、怪異と対峙するのは大変です。
ヘブンズドアを持ってしても大変な思いをします。
露伴先生は相手を倒すわけじゃないんです。
怪異である相手をまず理解しようとします。
相手を理解して、自分の知識を総動員します。
そうしないとピンチを切り抜けられないからです。
なので、相手を理解するために親しく話しかけたりもします。
かつての知り合いが化け物に変わり果てた姿を見て
「ちょっとがんばったらこうなった、みたいな変わり方じゃないよね?」
なんて話しています。
他にも怪異そのものや、事件に巻き込まれた人たちとこのような軽妙なやりとりが繰り広げられます。
私は思いました。
露伴先生は軽妙に怪異と渡り合っている。
本書、「岸辺露伴は倒れない」の醍醐味はここなのではないでしょうか?
怪異の原因となる人たちの奇妙な人間臭さ
この項だけ、少しネタバレです。
読みたくない人は飛ばしてください。
3話とも当然事件がおきます。
好奇心や美意識から露伴先生はその事件に巻き込まれていきます。
怪異な事件の原因となる人達が当然いるわけです。
その人達の事情は一般的な人には到底理解出来ません。
だって、常にやりすぎだからです。
音の黄金率を求めるあまり、自らオーディオ機器と同化した男。
自分の夢をあきらめきれず執着した結果、露伴先生が描いた怪物そのものになった男。
子供の頃の体験から家屋が持つ生々しい生活感に取りつかれ、とんでもない事故物件に住んでしまった男。
怪異になる、または怪異に巻き込まれる以前の話は聞けばもっともだなと思えることもあります。
初めは普通の人だったりします。
でも、感情というか想いというか。
とにかくそれが常軌を逸して膨れ上がっていくのです。
自分の好きなものを突き詰め過ぎたら人間誰しもこうなってしまうのではないか?
そう思えてしまうのです。
そんな、好きなものへの執着に私は人間くささを感じます。
もしかしたら露伴先生も同じ種類の人なのかもしれません。
本書ではこの人間臭さをぜひ味わってほしいです。
まとめ 露伴先生と軽妙な怪異
小説「岸辺露伴は倒れない」の魅力はこんなところ
- 自分の知識を総動員して切り抜ける
- 怪異そのものを理解するためにあらゆる手段を使う
- 怪異が巻き起こる要因の奇妙な人間臭さ
- 軽妙なテンポで気がつけば夢中